京極夏彦さんの「オジいサン」（文庫版）のカバー造形を担当

2019年に発行された、京極夏彦さんの「オジいサン」（文庫版）のカバー造形を担当しました。

ベンチに座っている主人公の益子徳一さんの日常をイメージして、一から制作した人形です。人形作りは、複数の顔を作るところからはじまります。一体の受注でしたが、制作を進める中で徳一さんが二体仕上がり、京極さんは、小説に出てくる徳一さんの話し相手でもあるコロッケやの親父さんと仲良く話をしているようだとおっしゃっていました。

このお話をいただいたのは本当に驚きでした。実は、たまたま本棚にあった「豆腐小僧」という本を見ていたのですが、それが京極夏彦さんの本でした。こんな風に僕の人形も小説の表紙になればいいな～と思っていたのです。数年後にご依頼をいただきました。京極夏彦さんの表紙を飾ることなんて考えてもみなかったことです。これまでの京極夏彦さんの小説とは作風が違いましたので、まさか作風が僕の作風に近づいてきたようでびっくりでした。本当にうれしい出来事でした。

是非、本屋で徳一さんを見つけてください。

発行年　2019年
ジャンル｜文芸・造形物
文庫版 オジいサン
著者　京極夏彦 （KADOKAWA）